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​IGS Audio国際公式エンドーサー

古屋博敏

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SPLのNeosと並ぶ、MuticoreとTubecore。IGS AudioもHi-Fiの要素は持ち合わせており、その力強いサウンドで古屋の制作を助けてきた。

『Hi-Fiサウンドの限界。』

当時の自分は、全くそんな限界点を想定せずに、SPLを頂点に、elysia、BettermakerといったディスクリートAの回路こそが絶対的な存在であると信じていた。サウンドを創り込めば創り込むほどに、機材を様々な形態で重ね合わせ、日本では間違いなく最も充実したマスタリング機材に囲まれ悪戦苦闘した。

その悪戦苦闘とは今考えれば何でもなくわかることではあるのだが、楽曲にはHi-Fiだけでは表現しきれない要素が盛り込まれており、その多くの要素という視点に自分が立てていなかっただけのことである。視点が無ければ思考が始まらず、考えるトリガーが発動しないから、やみくもに機材を弄り回しながら悶々としたものである。

​超一流の機材が目の前にあるのに、自分の作り上げる楽曲には何かが足りず、何時もイライラしていた。

​マスタリングというものは、最終的には自らで極めて行くものである。僕の場合はバークリー音楽大学でジョナサン・ワイナーなど超一流の著名教授たちに師事したが、『マスタリングの考え方』は参考になったが、その後の活動においては、全く彼らから教わったものとは別物のサウンドへ昇華することで、世界への切符を手にした。極普通のスタンダードを目指したところで、何ら自分に仕事が回ってくることは無いと思っていた。それはバークリーの同級生たちだけを考えても、才能あふれる天才たちが揃っており、そうした天才たちが毎年排出されるわけである。そんな中で、自分が普通では確実に勝負にならないことは自ずと理解できる。

​それ故に、当時の焦りというものは相当なものであった。勝ち目のない勝負を幾ら仕掛けても仕方なく、徹底して世界で勝てるサウンドとは何かを考え抜いた。

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500シリーズのパワーサプライは、全てIGS AudioのPanzerで統一される。強力な電源故に、スーパークリーンなサウンドを奏でる。Tubecore500やONE LAなどは、ミックスでギターやボーカルに用いられる。Rubberbands500はラック版との併用も良く行われる。

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​低音域の要となってきたTilt n BandsとRubberbandsのラック版。強力な古屋のサウンドは、これらの機材が大活躍してきている。

そんな中、今も公開されているIGS AudioのYoutubeに行き当たる。Tubecoreのラック版を一聴きした瞬間「これだ」と思えた。次はRubberband、これも探し求めていた音だった。当時日本には代理店が無かったので、イギリスのKMR Audioに連絡を取り機材を取り寄せた。使ってみたらYoutubeのそれ以上のサウンドであると感じることが出来、自分の理想の音をガンガン攻め込んで作り上げることが出来た。これまでのフラストレーションや悩みが一体何であったのか・・・何を一人で悶々と戦っていたのか・・・自問自答するその行為すら意味を成さないかのように、IGS Audioがあることで全てが解決してしまった。

​ディスクリートA回路を有する機材のHi-Fiサウンドに足りなかったのは、楽曲内のリッチさとエッジであり、強烈な低音や豊かな中域は、IGS Audioによってもたらされ、世界で勝てるサウンドを手に入れることができた。

​マスタリング参加曲:Karmen Pál-Baláž - Anjel 東ヨーロッパチャート10位にランク。Tilt n Bandsが低音の演出に用いられている。

古屋博敏

音楽プロデューサー・マスタリングエンジニア

ハーバード・ビジネス・スクール修了。

これまで上海万博におけるショパンコンクール優勝者、ユンディ・リのテレビ映像から、ビリー・ジョエルの日本公演におけるプロジェクトまでに参加。他ベルリン・フィル、ウィーン・フィルなどのクラシック音楽における最高峰のプロジェクトに参加するとともに、近年のヨーロッパチャートや東ヨーロッパチャート、USやUKチャート、モンゴルや韓国チャートにも参加楽曲が送り込まれている。

ドイツを中心にその才能においての評価が高く、15社に及ぶ国際公式エンドーサーを務めるとともに、欧米各国におけるメーカーのデモ動画が公式に多数採用されている。メジャーメーカーの機材を正しくも、その発展的なアイディアでの使用例は、各メーカーが公式に認める唯一の日本人としての評価を裏付けている。

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