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How to use
the IGS Audio

​数ある機材の中でIGS Audioは、実際にどのような形で使用されているのか?そうしたご質問に対して、実際の参加楽曲を用いてご説明をして行きたいと思います。

最も効果的と思える使用方法を実際のケーススタディからお伝えし、尚且つなぜIGS Audioが支持されるのか?そんな素朴な疑問にお答えしていきたいと思います。

私たち自身もついこの間をまで初心者であり、右も左もわからずにただただオーディオが好きで好きでここまで来ました。気が付けば世界に出て音楽を作り、それが何時の間にか評価されワールドカップの公式曲に採用されたり、国際エンドーサーにお声をかけて頂いたりしましたが、未だに子供のように目を輝かせて毎日機材と向き合っています。

そんな純粋とも言える思いが原動力になっている私たちとって、​こうした情報が皆様の音楽活動に、一役買うことができれば大きな喜びです。

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Rubber Bands 500

​近年のヨーロッパで制作される楽曲らしく、徹底的に磨き上げられたシンセサイザーのサウンドに対して、その対極とも言える強力な低音でベースラインを支えることで個性を際立たせる構成です。

この楽曲における印象的な低音は全てRubber Bands 500で創り上げられています。ここまで強力かつ分厚いサウンドを作れるのはIGS Audioだけの特権とも言え、この機材を手元に置いておく意義は非常に大きいものがあります。尚且つIGS Audioは近現代の理解を前提としている哲学が背景にあるため、外観からは想像もつかないほどにHi-Fiなサウンドを作ることも可能です。4kHz前後に当てられた高音部のEQは、適度な緊張感を持ちつつもリッチテイストな透明感を与えることにも成功しています。Emilyのボーカルを前面に押し出しつつも、様々な表情を見せる多くの楽器類を詳細に映し出すにはRubber Bands 500が絶対に必要だった一例です。

(楽曲制作時の環境は、500シリーズのランチボックスに、IGS Audio Panzerが使用されています。) 

German rap(ドイツ人のラップ)と呼ばれるジャンルに分けられる楽曲であり、英語圏とは大分方向性の異なる構成となりますが、独特の魅力がありヨーロッパチャート7位にランクインされた楽曲です。

印象的で強烈なキックとベースは、Rubber Bands 500のみで創り上げられています。ここまで強力な低音を創り上げると、楽曲の進行を妨げるほどの存在感を表してしまい、「曲が遅く感じる」現象を生じさせてしまう事もあります。良いマスタリングというのは、「曲が速く感じる」ことも一つのファクターであり、PultecタイプのEQを有するRubber Bands 500では、上手くカットを用いることと、次高音の存在感を示し、ピンと張りつめたピアノや口笛を演出しています。

​他にはM/SでEQを用いていますが、この楽曲の主人公はRbber Bands 500に間違いありません。

(楽曲制作時の環境は、500シリーズのランチボックスに、IGS Audio Panzerが使用されています。) 

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​TUBECORE 3U

​チェコにて最優秀楽曲賞を受賞した思い出深い作品です。

印象的なアコースティックピアノに始まり、カノンのメロディを用いた如何にも伝統的なヨーロッパを思わせる曲調が印象的な楽曲です。使用されている楽器は数こそ多くありませんが、一つ一つのサウンドそのものはかなり強力に演出されており、個々の調和を如何に取るかがマスタリングで求められました。ともすると様々な方向を向いてしまう各楽器を、一つの楽曲として成立させるためにTUBECORE 3Uの前にEQをふんだんに使用し、その後にM/Sにてファイナルセクションとして用いています。

​リッチでワーム感がありながら、Hi-Fiサウンドも両立させた良い一例の作品だと感じています。

また、低域を形作ったのは他のEQであったため、ここではサイドチェインのハイパスフィルターを用いて120Hzまでを逃がす形を取りました。

S Type 500 VU

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プロデュース依頼された楽曲を、国際エンドーサーであるHiro Furuyaがリミキシング・リマスタリングし、自らの名義でリリースした楽曲です。

この楽曲内で印象的なドラムを叩いているのは、エルトン・ジョンのライオンキングをはじめ、ペットショップボーイズ、ティナ・ターナー、ブライアン・アダムスなどの作品で手腕を発揮してきたチャック・サボ。Hiroとはこれまで100曲以上で共に作品を残してきており、抜群のドラミングで楽曲を引き立てています。その生きるレジェンド、チャックのドラムバスに用いられているのがS Typle 500です。

この折の使用方法としては、バスコンプレッサーとしてかなりハードに深く掛けられており、その手前部分であるトラック別には他の機材は用いられておらず、全てプラグインのみで整えた後にこれほど印象的なサウンドを創り上げています。エフェクターとしてNEVE RMX 16 500も用いられていますが、ここまでの纏まりを演出するのは何と言ってもコンプレッサーの役割になります。激しくも楽曲をリズムよく引っ張るチャックの名演を見事に演出しています。印象的なギターにはTUBECORE 500が掛けられており、そちらに関してはTUBECORE 500の項目でご説明を行います。

(楽曲制作時の環境は、500シリーズのランチボックスに、IGS Audio Panzerが使用されています。) 

576 Blue Stripe

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ドイツ・デュッセルドルフに在住のイタリア人作曲家、Tony LuzziとHiro Furuyaの共作です。

元々はTonyが静かなバラード曲として書いていたものを、Hiro Furuyaが大胆に編曲を行い、Ziv Sharevの強力なギターを加えたことで、クラシックポップスからロックテイストを漂わせる楽曲に仕上げたものです。ドラムにはHiroの盟友であるChuck Saboを今作でも迎え、ストリングスオーケストラも加えられたことで壮大な作品に仕上げられています。

この作品内でもIGS Audioは大活躍しており、チャック・サボのドラムバスには576 Blue Stripeがステレオで用いられており、特にエフェクターなどを使用していないにもかかわらず、強力なドラムサウンドをコンプレッサーのみで演出しています。

特に強烈な効きのコンプレッサーならではの演出で、100トラックを超える楽曲内でもドラムが全く埋もれることなく曲をリードしています。

(楽曲制作時の環境は、500シリーズのランチボックスに、IGS Audio Panzerが使用されています。) 

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TUBECORE 500

いつもプロジェクトを共にするメンバーで、全く違う試みをしようという事で始まったHiro FuruyaのART OF RICHARD CLAYDERMAN。現代風にアグレッシブな形でアレンジを施された楽曲を、ニューヨーク、ロンドン、パリ、サンクトペテルブルク、ケルンそして東京と、各国の都市から集められたスーパースター達でプロジェクトが構成されました。

この楽曲では、元々ピアノ曲であった構成をギター中心に見直し、ニューヨーク在住のZivがリードギターを担当しました。ピンと張り詰めた緊張感と共に、これ以上ない美しいアコースティックギターには、TUBECORE 500が用いられています。華やかな中にも独特の甘さを含むテイストは、IGS Audioの真骨頂と言えるサウンドです。

(楽曲制作時の環境は、500シリーズのランチボックスに、IGS Audio Panzerが使用されています。) 

​ONE LA 500

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John CapecとHiro Furuyaの共作による作品です。元々は外部から制作依頼された楽曲を、Johnのピアノを用いHiroが自らの名義で再リリースさせました。

依頼されたプロジェクトを進めるため、良いピアニストを探していたHiroが、ドラマーとして活動を共にするChuck SaboにJohnを紹介されたのがきっかけでこの作品が出来上がりました。原曲は余りに知られた名曲、エルトン・ジョンのYour Songをモチーフに、ToToやダイアナ・ロス、オリビエ・ニュートン・ジョンなどの名曲を書いてきたJohnのピアノアレンジが冴えわたると共に、演奏そのものもJohn Capecによるものです。勿論エルトン・ジョンの盟友であるChuck Saboもドラマーとして参加しています。

そんなスーパースター達の名演を低音から支えるのが、ドイツ・ケルンのベーシスト、マデリーナ・グレッカです。彼女の生々しくもテクニカルなベースには ONE LA 500が用いられ、太く濃密でリッチなテイストが付加され、IGS Audioの持ち味を存分に聴くことの出来る一作に仕上がっています。

(楽曲制作時の環境は、500シリーズのランチボックスに、IGS Audio Panzerが使用されています。) 

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